のではない。山本はよしとよりも2つ年上である、よしとはまだ5歳だ
った。山本がよしとに悪ふざけをした為、よしとは怒って山本を追いか
けた。よしとは身体が小さい為追いつく訳がない。そこで石を拾って思い
っきり投げた。
そして、その石は山本の頭上を超えてかなり遠くまで飛んだ。しかし、
運悪くちょうどそこに赤色のオープンカーが通りかかった、石は窓ガラ
スにあたった。よしとはすぐさまきびすを返し、一目散に自分の家まで
走って逃げた。
運が悪い事は不思議と重なるものだ。その車を運転していたのは、アメ
リカ人だった。
山本はよしとに追いかけられ、車が民家の陰から急に現れた時に石が
当たったものだから、山本はそのアメリカ人と視線が合ってしまった。
アメリカ人は怒って英語をまくし立てる、山本はその場で大声で泣き
叫ぶ以外になすすべは無かった。